人間のくせに魔界の支配者に歯向かうなんて愚かしいな。

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昼休みになり、俺は碧と食堂に向かった。昨日の夕食はダークマターに邪魔されて、食堂で食べれなかったし、朝は碧がいつも作るから久しぶりの食堂なのだ。 「零亜様、佐伯様、席の用意がございます。こちらです。」 食堂に着くと、先にいたメイド隊長が俺達を空いている席へと案内する。 メイドそのものだ。 席まで行けば、メイド隊長は頭を深々と下げて言った。 「では、ごゆっくり。」 メイド隊長は近くの親衛隊員が集まるテーブルに戻って行った。 「さすが俺の忠実なる僕だな。これは位の昇進も考えなければ…。」 「おい馬鹿、早く注文しろ。」 「お前と同じでいい。」 人間に合わせてみるのも面白いからな。 すると碧は何か含んだ笑みでウェイターを呼ぶボタンを押した。ウェイターはまもなくして、俺達のテーブルにやってきた。碧はやけにはっきりとした口調で注文した。 「焼き鯖定食二つ。」 「ちょ、ちょっと待て!」 俺が慌てて言うと碧はにやりと笑った。 「何だ?俺と同じでいいんだろ、時雨。」 「だが俺は魚の焼死体を食べる趣味はない。」 俺が言ったとたんに碧は俺の脛を蹴った。
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