人間のくせに魔界の支配者に歯向かうなんて愚かしいな。

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紳士的にエスコートする副会長にダークマターは大声を上げて拒んだ。 「俺は時雨と話しがしたいんだよ!!!皆で食べようぜ!大勢の方が楽しいだろ!?」 食事中まで情報収集か。忙しい奴。そんなことをしても俺が情報を簡単に渡すようなヘマはしないのに。 「まぁ…藍が言うなら…。」 副会長は渋々と俺の隣の隣、つまりダークマターの隣に座った。すると、向かいの碧が顔をしかめて立ち上がった。 「帰る。」 と言って歩きだそうとするがダークマターがそれを阻止しようとした。 「はぁ!?何でだよ!碧も一緒に食べるぞ!」 「断る。」 碧はきっぱりと言った。俺も帰ろうかと思ったら、ダークマターを囲んでいた集団が口々に喚きだした。 「お前、藍の誘いを断るとかふざけてんのか?」 これは会長。ダークマターの付き人となったらしいな。 「ていうか~、藍もこんな奴ら相手にしなくたって良いんだよぉ~?」 やけに間延びした喋り方をするのはチャラ男で有名な会計、五十嵐よる-イガラシ ヨル-だ。だらしない格好がとてもよく似合っている。 「「下半身の言う通りー。放っておこー!」」 ハモって言う二人は双子書記の榊原勇人-サカキバラ ハヤト-、綾人-アヤト-。異様な程にそっくりだ。
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