俺の身体はダークエナジーに包まれている。

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荷物整理をしていると、ふとマネージャーが顔を上げた。 「あ、そういえばあんたがいない間に学園に転校生が来たらしいわよ。」 転校生か…。怪しい。怪し過ぎる。俺の身体の奥底にある闇の力が騒がしいのだ。もしや奴らの刺客か!? 「ふむ。」 俺は腕組みをして考え込む。ついに奴らが動き出したのだろうか。 「時雨、手は動かして。飛行機に遅れちゃうでしょ。」 定時で移動しなければならないなんて人間もまだまだだな。 しかし学園は久しぶりだな。学園を離れてもう二ヶ月になる。大悪魔の俺に学業なんて必要ないが、人間に合わせるのも悪くないから学園なんてものに入っている。 …気まぐれなだけだぞ。 「人間ごときが俺に命令なんてするな。」 「はいはい。もーこんなんだからわがまま王子なんて言われるのよ…。」 わがまま王子。別に気にしてなんていない。人間が俺を正しく判断出来ないのはわかっているからだ。 あ、紹介が遅れた。マネージャーの名前は桜木菜々-サクラギ ナナ-。割と綺麗な女だ。 「早くしなさい!時雨!」 人間は落ち着きがないな。
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