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「まぁ、待て、僕達よ。」
俺は言いながら近くに歩み寄る。その場にいた全員が俺の登場に驚きをかくせないようだ。
「羽橋様…。」
「時雨!」
親衛隊の奴らは気まずいように目を逸らし、ダークマターは嬉しそうに俺の名前を呼ぶ。何処からか出て来たガタイの良い奴らは戸惑うように親衛隊員に話し掛けた。
「おい、羽橋もヤっていいのか?」
「はぁ!?んな訳ないでしょ!」
「でもなぁ…。」
謎の会話はさておき俺はダークマターの前に立った。何故かダークマターは笑顔になる。
「お前に1つ言わなければならないことがある。」
「何だ!?」
「知っているとは思うが俺は大悪魔、お前の上司の奴らの敵だ。」
「大悪魔…?上司…?」
俺が言うとダークマターは困惑したように呟く。
知らないふりか…。まさか、こいつも「マッドネスライアー」を使えるのか…!?
「よくわかんないけど時雨は俺の敵じゃないぞ!」
「ちょっと!勝手に羽橋様と喋んないでよね!もういい!やっちゃってよ!羽橋様はこちらに!」
親衛隊員が促すように手を振る。俺はとりあえずそこへ向かおうとした。が、何故かガタイの良い奴らの一人に手首を掴まれた。奴は怪しげに笑って言った。
「せっかく羽橋がいるんだ。逃がす訳ないだろ。」
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