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「なっ!人間のくせに俺に気安く触るな!」
「はいはい、大人しくしてねー零亜ちゃん。」
「零亜ちゃんとかウケるっ!」
そいつらは馬鹿にしたようにげらげらと笑った。
こいつら…状況を理解していないな…。この支配者に触れるなんて自殺行為だ。
「大人しくするのはお前らだ。俺が能力を使う前に離せ。」
「ちょっと黙ろうかー。」
俺の言葉をろくに聞かないそいつらは俺の周りにじりじりと集まってくる。
「おい!時雨に何するつもりだよ!?」
「うるせぇよ、オタク。」
「あー、俺も羽橋が良かった。何でこんな奴を…。」
他の何人かはダークマターを取り囲む。さっきの親衛隊員は何処かに行ってしまった。
「くっ、力さえ発揮出来れば…。やはりダークマターの影響か…。」
まさかこれが奴らの陰謀か…!力の使えない俺を亡き者にしようということか…。
「こっち!こっちです!」
そんな時、外からさっきの親衛隊員の声がした。
「動かないで下さいねー、風紀ですよー。」
間延びした話し方で入ってきたのは風紀副委員長、渡瀬蒼空-ワタラセ ソラ-であった。
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