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「なんだこの子増は!!」
「殺せぇえ!!」
黒スーツの大きな大人が二人 、少年めがけて襲いかかって きた。
しかし少年は、大振りなその 動きを見定め難無く攻撃を避 ける。
そしてその反動で、男達の首 に剣の先を叩き込んだ。
「何をしている!!」
1人倒せばまた1人と豚が出 てきてキリがない。
それでも彼は剣を振るうのを 止めなかった。
体力が尽きようと、手が血に 染まろうと、歩みを止めよう としない。
だって、この先にあの子が居 るから。
すぐ先、手の届く場所に光が あるから…
暫くして辺り一帯が静かにな った。
全滅したのか
下を見れば転がる大人の真っ 赤な身体。
自分の手も同じ色だった。
手だけじゃない、服も、顔も 、剣もみんな。
こんなに汚れた俺でも、君は 褒めてくれるかな
目の前には立派な扉。
此処だ、と彼は直感した。
手には不釣り合いな大きな剣。
全身には鮮血という名の真っ 赤な衣を纏い、少年は目の前 の扉を開けた。
薄暗い部屋に広がっていた光 景は…。
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