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日本の高校への進学が決まり、
彼の事も悲しみはもう無く、
楽しく過ごした1学期。
でもやっぱり、
草原で虫たちが鳴き喚き、
羊みたいにふわふわで、大きい雲が空を行き交い、
太陽がじりじりと私を照りつける季節が巡ってきて、
日本の夏はこんななんだと思った時、思い出してしまった。
ああ、彼がいない、と。
それをまた繰り返して、高3になった今も、
やっぱり思い出すの。
その髪を撫でたいと思うの。
まだ多分、とらわれてるの。
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