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振り返って、彼の姿が私の瞳にうつった時、確信する。
「友達に、ほのかがこの高校通ってること聞いて、来たんだ。」
「―――うん。」
私は手を伸ばす。
彼も手を伸ばす。
彼の胸におさまる、私の身体。
私の髪を撫でる、彼の手。
そう、これ。
「―――好きだ・・・」
彼がそう囁くのが聞こえたけど、私は知らないふりをした。
だって、私が欲しかったのは、愛の言葉なんかじゃないから。
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