私立千華女学園

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  「風吹 沙羅生徒会長 現在、高等部3年 成績優秀、容姿端麗 風吹財閥の1人娘 時に厳しく、時に優しく、まさに人の上に立つ女性 それはまぁ、憧れちゃうのも無理ないね」 「……奈々子、どこからそんな情報仕入れたの?」 「わたし、中等部からいるからね、校内のことならなんでも知っているわよ」 奈々子が取り出したメモ帳をチラッとみると、ビッシリと文字が並んでいた 「まぁ私たちには、縁なんて、望んでも生まれないだろうけどね」 「そ、そうだね……」 ごめん奈々子、僕たちにはちょっと縁があるんだ 美紗も苦笑い気味に笑っていた 橘家と風吹家とで実は関係がある 古くから風吹家は橘家に仕え、守護、補佐をしてきた その関係は今も変わらず、保ち続けている 風吹生徒会長との面識はないにしろ、今後なにかあるかもしれない 「わたしたちも食べよ?」 空気がやっと和み始め、僕は思考を停止させ食べ始めた 今、このことを考えても仕方ないからね
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