私立千華女学園

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  「……はい?」 流石の僕もその場の空気に合わない間抜けな声を出してしまった だって仕方ないだろ、女子校に入れって、僕は男だし 「こほんっ」 母さんの咳払いを聞き、もう一度背筋を伸ばした 「……わかったわね」 「……………」 「……………」 「……ちょ、ちょっと待って!?」 「な、なにかしら?」 母さんはごまかすことが苦手だ。主に家族に対して 「なんで男である僕が女子校に通うことになるんですか!?」 無理でしよ、常識的に 「……橘家の男子は次期当主である女性と同じ学校に通うべし」 「なっ……!?」 「ごめんなさい拓海、これには従わなくてはいけないの」 橘家誓約十八条 橘家は代々これを守ってきており、橘家の当主として破ることはできない
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