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「頑張って…体重も計ろうね」
あおに言っているのだろうか? それとも、自分に言い聞かせているのだろうか?
「先生…私がやりましょうか? これじゃ計れないでしょう?」
私が計ると提案しましたが…
「私はプロの獣医なのよ…大丈夫!」
自分で計ると言うが、本当に大丈夫だろうか…
逃げ回るあおちゃんを、なんとか捕まえた獣医さんは計りにそうっと乗せるのですが…
「わあーギャアー離せーヤダーヤダー」
逃げ出そうと暴れ捲ります。
計りは、バネ式のアナログなタイプだったので…
ビヨンビヨンビヨンビヨン…
針が物凄い速さで動いてしまい、全く読めません。
「……」
「先生…読めませんね…」
「…あおちゃんのお父さん…今日は体重を計りましたか?」
「朝は34グラムで昼間は35グラムでしたよ…」
「…ん…ありがとう…」
やっぱり、計れなかったみたいですね…奥様が来た時も同じような状態だったそうだ。
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