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「ゆりあちゃんの頼みなら……色々なファンたちを敵に回しても後悔しない。だから、ダミーでもなんでもいいから、こ……こう、こう、交際……こんな僕だけど、付き合ってください」
「アタシのお言葉にどうぞご理解いただきいたしまして本当に感謝します。それでは早速、契約を受理したします」
その言葉の後だった。
特大の氷塊は、みるみるうちに等身大の美津奈ゆりあの身体に形成していった。ダミー人形よりかは、本物そのものと言っても良いほど似ていたのだった。
「しばらくは、このアイスロケットの中で眠りに入ります。では後はよろしくお願いします」
ネックレスの中にこだまが吸われたように白銀の光はアッシュ色に変化しだした。
仕方なしに、青年の部屋の茶箪笥に、手にしたその装飾具を収納したのだった。
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