第一章~出会い~

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今、私は紫様の仰ったように見回りをしている。 ほぼ毎日変わったことはないか、どこか境界の揺らぎはないかと目を配っているのだ。 私の役目は幻想郷に異常はないか調べること、境界の揺らぎを修復すること。 すなわち幻想郷に外界の人、物の侵入を未然に防ぐことである。 そんな私が外界の物を使っているのだから皮肉なものだ。 それにしても、紫様には毎回困らされる。 境界を操りいつでも現れることができるのだから。 「まっ、いつもの気まぐれだろう。すぐに飽きるか……む。」 そうぼやいていると茂みの中に普段なら見落としてしまいそうな程小さな揺らぎを見つけた。
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