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「はい、もしもー。」
『あ、もしもし。○○です!岡崎教授ですか?大変です!もしかしたら教授が言っていた、幻想郷への道が見つかったかも知れません!!』
『……はい?』
間抜けな返事をしてしまったのは仕方がないというものだ。
我が主からの電話だと思って出てみたら見ず知らずの男の声。
どうしてこうなったのかとしばし考えてみると目の前にはあの小さな揺らぎ。そして男の幻想郷への道というキーワード。答えは簡単だった。
この揺らぎを通してこちらにかかってきてしまった。
おそらく男がかけた番号が私の番号と一緒だったので優先的に近しい方を選んでこちらに繋がったのだろう。
ということは揺らぎはこの男の近くに、さっき『見つけた!』とか言っていたから目の前にあるだろう。
面倒くらいことになったと思いつつも、これはチャンスであった。
なぜならこの男は確実に外界の者だと推測できるからである。この機を逃したらもう二度と外界の者に話しを聞くチャンスはないだろう。
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