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キャーキャーと
女子社員の声が海辺に響く。
パチパチ
パン
と、花火の音が響く。
今日は
仕事が終わり
部署の皆を部長が
海でバーキューと花火でもしよう
と企画したのだ。
明日が休みなだけあって
大体みんな参加している。
部長と私の距離は
相変わらずだ。
「矢田、肉食ったか?」
同期の水沼俊輔だ。
「食ったよ。
お腹いっぱい」
「お前さぁ・・高村部長は
諦めろよ。
婚約者見た事あるけど
超優しそうな綺麗な人だったぞ」
「な・・なんであんたに
そんな事言われなきゃなんないのよ」
「見てて辛いんですけど」
身体が熱くなるのが分かる。
身体と思考が離れて
冷たいプールへ落とされてしまったような
そんな感じ。
現実なんて受け入れたくない。
どうして
こんな奴にこんな事
言われなきゃいけないの?!
「どっか行ってよ。
そんな話聞きたくない。
あんたなんか大っ嫌い!」
アルコールが入ったせいもあってか
感情的になってしまう。
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