夏日

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「ここじゃなくて、あそこへ行きましょ」 麻美は僕の腕をとって歩き出した。 道路を渡ったところに大手のコーヒーチェーン店が在った。 麻美が先にドアを引いて店へ入る。タイトスカートのスリットから覗く太ももが眩しい。 麻美……それってセクシー過ぎないか? まあ、いいけど。ファッションだからね。 独身の女性は誰でも、いつだって魅せたがりだしね。 「あなたは、ここで席を取っといて」 麻美は注文カウンターの列に並んだ。 僕は煙草をつけた。 スタバは、いつでも混んでいる。殆どは女性客だ。 ブラジャーの肩ひもを、わざと見せてる女が居る。 外を歩く女子高生なんて、下着が見えるギリギリまでスカートの丈を短くして男の気を引いてる。 それに比べりゃ麻美のタイトスカートのスリットなんか、おとなしいもんかな? 「はい、これ。アイスコーヒー。サンドイッチは半分こよ」 「うん。ありがとう。次は僕がもつよ」
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