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その店はビルの5階に在った。
以前に女子会で使ったのだと言う。
案内された部屋は、個室と言いながらドアの無い仕切り間だった。
「さてと……じゃあ、さっきの相談事を話してちょうだい」
店員が注文を取り終えて下がると、麻美は早速、問い質して来た。
「隠さずにね」
彼女は、微笑みながら小首を傾げて念を押す。
「うん」
麻美にしてみれば自分以外の、若い女性からの相談事とは何なのか? それが余程、気になるのだろう。
僕は手に持っていたおしぼりを置いた。
「実はね……」
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