狂気

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そう言って若干引いたような顔を作った。 こういう演技に関しては少しばかり自信がある。 「……まぁね。友達のとこ泊まるつもりだったけど、何か男来てるらしくてさ。 安いビジネスホテルでも探そうと思ってウロウロしてたら迷ったみたい。 携帯の充電も切れるし、マジ最悪」 よくもまぁ初対面でこんなに喋れるものだ。 俺はニヤけてしまいそうになるのを必死で堪え、心配するフリをした。
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