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彼はどこまで行っても逸脱した人間で、私はどこまで行っても平凡な人間だ。
平凡とは言っても自殺志願者なのだから、平凡とは言わないのかもしれない。
何故死にたいの?
彼にも聞かれたけれど、何故なんて分からない。
死にたいから死にたいのだ。
それはきっと私の根源の望みなのだと思う。
生きるのが辛いのではなく、死にたい。
ただそれだけ……
でも……
1つだけ
1つだけ言っておくならば、生きる事はたぶん……きっと……
楽しいと思う。
ううん。
今は楽しい。
彼に出会えたからだとは思うけど……
だから私は分かっている。
私の望みは叶う。
彼が居ればどんな形であれ、苦しみを伴わない死を実現出来る。
コレはきっと確定事項
だから私は死ぬまで楽しめる。
彼は今日もカウンセリング室を訪れる。
溜め息1つ
吐きながら……
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