村松 秋也

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「へぇ、成績学年トップでバスケ部のエースの瑞希さんが僕に話ですか」 と俺はふざけた口調で瑞希を挑発した。すると瑞希の顔は徐々に歪み始めた。とは言っても事実だ。こいつは前期試験、後期試験全て一位、なおかつ全国模試は全国で三位だ。 日本で三番目に頭がいい脳を持つ上にバスケ部に所属しており、二年生ながらチームのエースになっている。 こりゃ自慢の幼なじみにもなるっつーの。 「せっかく秋也が好きそうな面白い話持ってきてあげたのに!秋也のバカ!もう知らないからね!」 と言って俺に背を向けた。 「ま、待った!待ってくれ!俺が悪かった、瑞希」 危うく瑞希の話を聞き逃すところだった。昔から瑞希は俺のことをよく知っているため、俺が興味を持ちそうな話はなんでも話に来てくれる。不思議とこいつの話にハズレはないから毎回ありがたいと思う。 「・・・・・・・・・」 瑞希は俺の言葉に反応せず、無言になってしまった。これは瑞希が拗ねた証拠で、拗ねるとなかなか反応してくれないのだ。 「なぁ、瑞希。悪かったって。」 少しバツが悪そうに謝ると、瑞希がゆっくりと俺のほうを向いて来た。
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