不埒な。

姉と妹

何日かぶりに、夕飯は家族４人で食べた。

ママもパパも、あたしたちが肩を寄せてご飯を食べるのを本当に幸せそうに見ていた。

ママがいて、パパがいて、妹がいて、あたしがいる。

少し前まで“当たり前”だったことは、こんなに素敵なことだったんだ。

夜、お風呂に入った後、菜花があたしの部屋を訪れた。

肩にタオルをかけ、髪を濡らして。

「お姉ちゃーん……」

「ん？やだ、もう、風邪引くよ」

おいでおいでと、手招きをすると、菜花は部屋に入ってきて、あたしの前にちょこんと座った。

あたしはさっきまで使っていたドライヤーのプラグをもう一度コンセントに刺した。
まだ少し熱が残っている。