3424人が本棚に入れています
本棚に追加
/424ページ
「クロスも早く行った方がいいんじゃない?」
みんなが食べていた食器を洗いながらもまだクロスが居るので告げる。
私は片付けが終われば帰るし、学生なんだから遅刻しないように早く行かないと。
と、思っていた。
「えっ……」
「アヤミ」
後ろからクロスに抱き締められているのは何故。
えっ、いやいや、何でクロスは私を抱き締めてるわけ?
いや、クロスが私に好意があるであろう事は知っていたけども。
今まで何も言われてないしされてないから私も何もしてないけどっ、……何これ。
体全体が熱い気がする。
だって、クロスが好きってわけじゃないけど私今まで彼氏居なかったし、正直慣れてないわけっ。
しかも、クロスってめっちゃイケメンだしっ。
男慣れしてない私がイケメンのクロスに抱き締められたらそりゃ照れますよっ!
私より身長は低いけど恥ずかしいよっ!
「……アヤミは俺の事嫌いか?」
クロスの真剣な男の声に心臓が壊れそうなくらい鳴ってるのがわかる。
いつもみたいに捨てられた子犬のような瞳で見られたら弟みたいだと思えるけどこれは違う。
細いけどしっかりと筋肉がついてる。
クロスは弟じゃなくて、はっきり男なんだって思ってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!