乙女の嫉妬は鬱陶しい

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  「私は戦闘ギルドには入ってないからよくわからないけどね。 みんなは入ってるの?」 「はい、授業でギルドの依頼を受ける時がありますのでみんな持ってます。 学生ギルドカードですが」 「学生ギルドカード?」 何だろう、それ。 そのままの意味で学生が持つギルドカードだから学生ギルドカードなのだろうか。 「昔、ある貴族の子が権力を笠にして力に見合ってない高いランクの依頼を受けて死亡した事があったんすよ。 それで、学生の内はそんな事が二度と起きないように学生ギルドカードが作られたんす」 「……学生ギルドカードの人は例え貴族だったとしても自身の力に見合ったランクしか受けられないんです。 CランクならCランクまで、BランクならBランクまで」 へぇ、そうなんだ。 確かに高いランクの方が貰える額とかも高いらしいけど、死ぬ確率があるのに高い依頼受ける意味がわからない。 相当自信があったのかただの馬鹿なのか。 「学園を卒業すれば学生ギルドカードから普通のギルドカードに変えられるのです。 普通のギルドカードになれば自己責任で依頼を受けます」 「えー、つまり死んでもギルドは責任取らないよ、みたいな?」 「ギルドに入るのは基本的に学園を卒業した人たちっすからね。 勉強したのにそれでも自分の力を過信しすぎて死ぬなら自業自得」  
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