乙女の嫉妬は鬱陶しい

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  「凄い人なんだね」 まさかマスター達が王族だなんて思ってもみなかったよ。 隠してたのかな? でも、みんな知ってるっぽいよね。 「あ、そろそろ授業が始まりますので行きますね」 「帰る時は気をつけて下さい」 「彩美さんは一般人っすからね」 ぺこっと頭を下げながら心配そうにしてくれる三人に手を振り別れる。 確かに私じゃ何があっても勝てないからね。 呼び出しとかある時はクロスに助けてもらったり、シルクくん達に助けてもらったりしてるし。 やっぱ護身術程度には鍛えた方がいいかも。 ダイエットにもなるしね! 「貴女、ちょっとよろしいかしら?」 ……いつから私はフラグ回収者になったんだろうか。 食堂を出ようとした私を引き止めたのは前にクロスを連れて行った(多分クロスを好きな)女の先生だ。 時々、殺気さえも感じる鋭い視線を送ってくるから覚えてしまうのも当たり前だよね。 本当に美人なのに勿体ない。 「申し訳ありません。 これから店の準備をしなければなりませんので」 「いいからさっさと来なさい」 なんて、言っても帰してくれるわけありませんよねー。 無理矢理連行されるのは嫌なので(怪我したくない)大人しくついて行く。  
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