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「クロスが誰と付き合おうが貴女には関係ないじゃないんですか? ってか、付き合ってもないのに“私の”ってクロスは物じゃないんですけど」
「なっ……!?」
「それに可愛い私の弟を馬鹿にしないでくれませんか? 孤児だから汚い者ってわけがわからないです。 アルフだって好きで孤児になったわけではないですし、今は私が保護者です」
クロスか好きなら告白すればいいじゃない。
本人たちが良ければ年の差婚を反対するわけではないし。
私自身は一回り以上離れてたら嫌だけど。
「貴族であるこの私に何て言い方!!」
だから?
貴族だからって私の可愛いアルフを馬鹿にするのは許さない、いざとなったらアルフと一緒にこの国を出ればいいんだから。
魔物も怖いし、戦うのも嫌だけどアルフの為ならやるわ。
「貴族だからって何でも許されるわけじゃないですよ」
「アヤミの言う通りだ」
いきなり聞こえたクロスの声にビビる。
女の先生(名前忘れた)もギョッとしたような表情で建物の陰から出て来たクロスを見た。
「リ、リトリスくぅん」
「アルフォレッドは俺の弟子だ。 知らない奴に馬鹿にされたくない」
クロスが教えてくれてるからアルフも強くなってきてるみたいだし。
アルフも嬉しそうだからね。
「それに、……アヤミは俺の大切な人だ」
……乙女化してたから分かっていたけど言葉にして聞くと恥ずかしい。
向こうに居た時なんて年齢イコール彼氏居ない歴だったし。
「そんな……っ」
「わかったらどこかに行ってくれ」
女の先生は泣きそうになりながらもキツく私を睨んで走り去って行った。
……居なくなったら居なくなったらでこの気まずい雰囲気よ。
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