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「確かに魔物は確実に増えてきている。 魔物が居なかった地域でも魔物が出てくるようになったとの報告があるからな」
「だったらわかるだろう?」
この言い合いに意味はあるのだろうか?
もし、商業ギルドのマスターが説得されたとしても私は戦闘ギルドには登録しない。
そんな事を考えながらぼーっとしているといきなりパンっと辺りに音が響いた。
あれ、受付さん達も目を開いて驚いてる。
ギルドマスター2人が言い合っているからか掲示板の所に集まっていた人集りもこっちの方を見ている気がする。
戦闘ギルドのマスターの頬が赤い。
ん? 赤い?
「ゼイル……」
商業ギルドのマスターに平手打ちされたのであろうと予測出来るが、戦闘ギルドのマスターが悲しそうに見ている。
まさかのBLフラグか。
「すまない、今日は帰っていい」
悲しそうな戦闘ギルドのマスターを無視して商業ギルドのマスターに言われる。
ここで帰ったら悪者は私では?
「あの……」
「大丈夫だ、最近忙しくてシェイルも参ってるだけだ。 今日は落ち着かせた方がいいからな」
「……わかりました」
これ以上居ても私には何も出来ない。
そう判断した私はアルフの手を握り締めたまま人目が気になりながらもギルドを後にした。
ファンのお姉さん達に殺されませんように。
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