最弱の偏見

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「………………。」 しかし瑛斗は目覚めない。 「あわわわわわ……。」 「キュキュキュキュキュキュ………。」 一人と一匹がオロオロしていたその時! ぐにょろん!! カードケースの中に入り込んでいたスライムが再び現れ、燃え盛る瑛斗の制服に飛びついた。 スライムの色が赤みを帯びたものの、火は無事消火された。 「おー……。」 「キュー……。」 と、ここで 「ん、んぐ………。」 瑛斗が意識を取り戻した。 「ありゃ……ここは……ああ、ディスペンサに来てたん…だっけ。」 「えーと~!!」 「キュキュキュー!!」 「のわっ!?」 上半身のみを起こした瑛斗に飛びかかる狐少女と黒い子ドラゴン。 「だいじょーぶ?痛くない?」 「キュキュー!キュー!!」 彼等は気づいていない。 凉雪の膝が鳩尾に、那韻の足が股間にめり込んでいる事実に。
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