最弱の偏見

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「どうしたんだ徒か………。」 ゴミ袋を担いで戻ってきたツァーラさんも机の上の、正確には【小災害】のカードを見た瞬間にフリーズした。 「えと、一体どうしたのでしょうか…………。」 そんなにマズイカードなのか? 「瑛斗君?君は一体どこにいたんだい?」 まぁ本に書いてあるようなことをこの人が知らないわけがないよな………。 俺は観念して涼雪を助けるために災害の谷に赴いたことを白状したのだった。 「よくもまぁ生きていたものだ…………。」 「へ?」 「災害の谷には常に毒素が漂っているのだ、強力な浄化能力を持つ喚者(バディ)がいなければ確実に死に至る場所だ。」 補足説明してくれたのは呆れた顔をしながら髪を結っている(首を外しているのでとてもとてもホラーなことになっている)ツァーラさん。 って確実に死に至るって…… 「生きてるけど。」 あー、でも気絶してたな。 もしかしてあの時実は物凄く危ない状況だった?
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