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「うーん、とりあえず出てみるか」
淡く光の漏れる穴から身を低くして出てみると左右へと続く大きな一本道が長く続いていた。
右側から光が漏れて来ていたようだ。
左の方を見ると先は何も見えないくらい暗く長い道だ。
「じ、常識的に考えて右行くだろ」
流石にそんな不明な道を行こうと思う気もなく、達は光の射す方へと歩きはじめた。
(本当にここはどこだ?・・・俺は裏山の穴に・・・穴?なんであんな深い穴が?しかも落ちた先がこんなところって?それにさっきの部屋に俺が落ちてきたらしい穴はなかった・・・)
考えれば考える程、謎。
そんな状況は達を疲れさせ、混乱させ、不安にさせた。
「だー!もう!とりあえず外だ、外だ!」
考えることを止めた達は歩みを速めて出口へと向かった。
すると
「・・・っ・・・・は・・・」
「お?」
外から声が僅かだが聞こえる。
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