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一筋の光が射したそんな気分だ。
「お、おーい!」
達は思わず叫びながら走り出した。
徐々に外の光は目が痛くなる程になり、遂に外に出た時には目が数瞬見えなかった。
「誰だ?おまえ?」
目は見え無くとも確かに聞こえた。
達に対して語りかける声が。
安堵の気持ちで一杯になった。
誰かがいただけでなく、まともに話せそうな感じがした。
「す、すいません!実・・・は・・・」
視力が回復し、自分が会話している相手を確認した瞬間、達はまるで石化したように固まった。
「ん?どうした?」
骸骨。
骸骨だ。
人骨が立って、ボロボロの腰巻きをして、しかもツルハシ持って会話している。
いや、自分としている。
「が、がが、ががが骸骨ぅーーー!」
思わず腰が抜け、へたりこんだ達は逃げるように後退した。
「はぁ?何言ってんだ?俺みたいなスケルトン見て驚くって、今までどうやって生きてきたんだ?」
骸骨はカタカタかちかちと骨を鳴らしながら流暢に喋った。
そんな様子は表情がない骸骨が呆れている様がしっかりとわかるくらいだ。
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