序章

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とても爽やかな笑顔で言った。 「そうか・・・。あぁ、そういえば実家からなかなかいい肉が届いてだな」 「行くか。狼探し」 即答である。 「流石、達(とおる)。クズだな」 九達(いちじくとおる)。 それがクズ呼ばわりされた一般常識には長けている青年の名だ。 黒の短髪でどこにでもいる好青年という雰囲気だ。 「はは、変人に言われたかねぇな、火瓦(ひが)。」 火瓦とはもう一人のオカルト好きの青年のことだ。 「まぁ、とりあえず明後日の5時、大学前に来いよ」 それだけ言うと火瓦は荷物を持って立ち上がって歩いて行った。 達も軽く手を振ると再びカレーを食べはじめた。 「狼男かぁ・・・。」
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