ワールド・チェンジ

2/4
前へ
/86ページ
次へ
あの会話から二日後。 すでに日は暮れはじめ、達は火瓦に言われた通り、大学前でリュックを背負って待っていた。 「おいおい、もう5時半だぞ。あいつどんだけ遅れてくるんだ。」 腕時計はしっかりと5時半を指していた。 しかし、今回の企画者がまだ現れない。 そろそろ立っているのが疲れてきた、と思いはじめた頃長い影を作りながら火瓦が歩いてきた。 背中には自分のそれよりも2倍はあるんじゃないかと思えるくらい大きなリュック、何故かスコップまで持ってきている。 そして、カメラを首に提げ右手には銀色に光るフォークが握られていた。 「・・・。」 呆れた、最初に思ったのはそんな言葉だった。 「よぉ!早いな達!」 火瓦は笑顔でフォークを持っていない左手を上げて挨拶をしてきた。 「はは・・・帰りてぇ・・・」 心の奥底から出た言葉である。 「何を言う!さぁ、行くぞ!狼男など、このハンター火瓦が即発見してくれるわ!!」
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加