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―――ギルド
「ただいまだよぅ!」
ノワールに抱っこされながら、アミナスは帰宅を大きな声で伝える
城を模したギルドの横
ギルド員の中で家を持たない、又は希望する者が住んでいる所謂アパート
彼等四人は家を持たない訳では無いが、この場所に部屋を持っている
それはこのギルドが、お互いを家族だと思っているから
「お帰りなさいませ、ノワール様」
「ただいま、シエル。と言ってもさっき出掛けたばかりだけど」
ノワールの目の前で苦笑する藍色の髪の女の子、シエル・アスール
彼女はノワールを慕う、仕えると言っても過言では無い
ギルドで頂点に近い地位に居るノワール直属の部下なのだから
シエルにとって特別な存在であり、ノワールにとっても特別な存在である
「ソルフさんはご一緒では?」
「置いてきた」
「もう、貴方はすぐそうやってソルフ君に意地悪するんだから」
「そう言う間柄だから」
シュエに説教されながらも、別段反省の色は見えない
いつもの光景なのだろう
「黒、ごめんね?アイツを連れてきて貰える?」
いつもノワールの肩の辺りでふわふわ浮いている、黒翼
通称、黒
彼、又は彼女はノワールと主従関係なあるが、ノワールは「そんな物は無い、黒は家族だ」の発言によりギルドのメンバーも家族として接している
そんな黒はビシッ、と敬礼するかのようにその羽、いや身体を伸ばして消える
消えてからすぐ後、大勢の黒が渦を巻くように出現し中心にはソルフが現れる
「サンキュ、黒ちゃん」
任務を終えた黒達は一枚の羽に戻り、ビシッと敬礼して報告するかのようにノワールの目の前に浮かぶ
「ありがとう、黒」
ノワールもそれにお礼を言いながら、黒を撫でる
嬉しそうにノワールの肩の辺りへ戻る
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