取り敢えず最初は登場から

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「たっだいま、シエルちゃん」 「お帰りなさい、ソルフさん」 シエルは苦笑を交えつつも、帰宅の返事で迎える 普通ならば、ソルフがノワールに対して文句の1つや2つをぶつけても非難はされない それどころか真っ当な反応だろう しかし、ソルフは文句は言わない 冗談で言うことはあっても、本気で言うことはない 何故ならノワールは、何があろうと決して家族を見捨てたりはしないからだ 「ノワール様、ギルドマスターが帰宅したら部屋に来てほしい、と」 「ん?俺だけ?」 「あ、いえ。ノワール様、ソルフさん、アミナスさん、シュエの四人で、とのことです」 「分かった。ありがとう、シエル」 シエルにお礼を告げてから、四人で1度外に出て住居としている建物からギルドとして機能している建物へ移動する 明確に言うならばギルド、では無く誰かからの依頼を家族の誰かが熟す(こなす)という形式なのだが 世間からしてみれば、それはギルドと言うので面倒臭くなってギルド、と呼び始めただけ 呼び始めたのは良いが、連盟のようにギルドを登録する機関には許可や報告をしていないので世界からは『闇ギルド』等と不本意な呼ばれ方をしている 面倒臭だから、と言う下らない理由で連盟に連絡をしない彼等が悪いのだが 「お爺ちゃん何のお話だろぉ?」 「んー、何だろうねー?」 「誰か阿呆みてェな失敗かましたか?」 「お前じゃあるまいし、有り得ないな」 「ノワール!」 ノワールに抱っこされているアミナスはのほほんとノワールに聞き、それをノワールも優しく笑みを浮かべながらのほほんと返す しかし、反対にソルフに対しては鼻で笑い飛ばし蔑むように返答する 直ぐ様シュエに注意される彼だが、苦笑と肩を竦める事で返事をする 一般の指名依頼、家族に分かりやすいようにボードに張り出された仕事、仕事や対応をする受付 一階にある設備の一部を軽く見渡して二階へ、そのまま三階 奥に進んでノック、返答を聞いてから四人は中へ入っていく
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