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「大丈夫なのか?大将、アンタは忙しい身だろ?」
「どうにかするしかないだろう。あの人には世話になってるんだ、俺が忙しいからって断るなんて出来るかよ」
「でも、学園に行くなら早めに色々終わらせないとだね」
「ああ、俺は3日で取り敢えず行ける状況を作る。お前達も早めに、な?」
ソルフとシュエは頷いて返事をする
ただ一人、アミナスは状況が分かっていない
彼女は難しい話に着いていけない、何故ならちっこいから。と言うのは冗談だが、中身が幼い彼女には難しい事は分からないのだ
だからこそ、ノワールがアミナスを地面に下ろし、シュエがアミナスと手を繋いだ意味が分からないのだ
「ノワールは~?」
「姫、ごめんね?俺は今から忙しい忙しいだから、姫はシュエと一緒に居てくれる?」
「忙しい忙しい終わったら抱っこしてくれる~?」
「うん、だからシュエの言うこと聞いて良い子にしててね?」
「うん!アミナスは良い子にします!」
優しく髪を撫でながら、優しく笑みを浮かべる
アミナスが安心するように優しく、優しく
ぱあっと、笑顔を咲かせるアミナスを見て安心したノワールはシュエに謝罪する
「ごめんな、シュエ。アミナスを頼む」
「うん、大丈夫だよ。無理しないでね?」
「分かってるよ。行ってくる」
シュエの黒髪をゆっくり撫でる
慈しむように、愛しいシュエが壊れないようゆっくり、堪能するように
儚く、綺麗に微笑むシュエを見てノワールの中の頑張りメーターが急上昇する
「行くぞ、ソルフ!」
「応よ!」
シュエとアミナスの「行ってらっしゃい」に背中を押されて二人はギルド一階へ
勿論、黒の移動方法を利用して行く
ボードに張り出されている依頼の中から、最高難易度を5つずつ強引に剥がして、受け付けへ叩き付けてから、ギルドの外に
そのままノワールは黒と共に、最初の場所へ
ソルフは空中を風が如く移動する
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