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「はぁっ…はぁっ…。」
暗闇の中、あたしの息遣いだけが響く。
「うっ…。」
さっき斬られたお腹の傷が痛む。こうなったのも全部兄様のせいだ。
そんなことを考えながらも、あたしの両側に苦無を投げつける。
ガキンッ
鈍い音がして、投げた苦無が全て地面に落とされる。
「………。」
小さく舌打ちをして、地に降りる。降りた瞬間、四方八方から向けられる殺気。
「こん子の身体に傷だけはつけたくないんやけど……っなぁ!!」
少しふらつきながらも、懐から二丁の拳銃を取り出す。
相手に一瞬隙が出来た。そこをねらい何発か発砲する。
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