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ユキが再度話かけようとした時、村長はおもむろにたき火の中に棒を突っ込み芋を取り出した。
「よ~いよい。芋が焼けたよ。
ん?ユキおったんかい、芋に夢中で気づかなかったよ。
ほら、お食べ。」
村長は芋を半分に割りユキに差し出した。
「あ、ありがとう…
…村長さんごめんなさい、また私クエスト失敗しちゃった。」
ほふほふと芋を食べながら村長は黙って話を聞く。
「この前もその前も失敗して、また今日も失敗して…
村長さんに折角クエストを紹介してもらってるのに本当にごめんなさい!」
頭を深々と下げ本当に申し訳なさそうにしている。
(別に僕がいなくてもこいつ素直に謝れてるにゃ。)
モリーはそれよりずっと芋を食べていて、話を聞いてるかどうか分からない村長が気になっていた。
「失敗は誰にでもあるよ~い。
ユキはそれが少し多いだけじゃよい。」
まんざら話を聞いてなかった訳じゃないのにゃ。
少し安心したにゃ。
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