物語のはじまり~不思議な運命…?~

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ぼー…と そんなことを考えていたら 「ボケッとするな。」 また、先生に怒られてしまった。 これ以上怒られせてしまったらまずいと思い全力で走ることにした。 みんなは夏の大会にむけて バットをひたすら振ったり、精一杯ボールを投げたり、追いかけたりしている。 「月本潤。こっちにこい。」 先生に呼ばれて僕は行く。 「何ですか?先生。」 「なんですか…じゃないだろ!もうすぐ大切な夏の大会だ。  なんで遅刻なんてした!しかもお前はレギュラーだろ?」 …猫がいました。なんて言えない。 だから結局… 「すみません。寝坊しました。」 先生はため息をついた。 「大切な時期だっていうのに…今回はもういいが…  次何かあったらレギュラーをはずれてくれ。」 僕は言葉につまった。 僕だってなりたくなくてレギュラーになったわけじゃない。 努力だってした。 レギュラーは…はずれたくない。 じゃあ、遅刻しなければいいだけの話だ。 でも、次あの猫に会えたら遅刻してでも追いかけたいと思っていた。 何か変わるかもしれないから…。 「いいえ。」 とは言えず小さく 「はい…。」 と答えた。 先生はうなずいてさっていく。 誰もいなくなったグラウンドには心地の良い風が吹いていた。
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