死者

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錬「……ん?」 私は、死んだはず… どこかの孤島にいるようだな すぐそこは海…誰もいない、それだけで心が洗われた 錬「ん…これは、墓…か?」 後ろには、三つの墓がある しかし、場所が美しい景観のため神秘的に感じる なんとなくだが、きっとここは死後の世界なんだろーな 錬「不思議だな‥状況はさして変わらないのに、すごく軽い」 これからどーしよう まぁ、切羽詰まったらまた死のうかな 錬「…あぁ、引潮か…」 先程までの孤島は、引潮のため道ができ、陸と繋がっていた この先に不安も見えるが、それ以上の好奇心に足が動く 錬「…矛盾してるな‥死人なのに、不安を感じるなんて…」 スタスタ 陸に着き、振り返ると先程までいた孤島が見える 錬は、ほんの数分いただけのそこを、頭に焼き付けるように見つめていた 錬「…いってきます…」 誰に言うでもなく放った言葉は、どこへ向かうのだろう
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