『 うら若き夜の蝶 』

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「あんたはまだ地位を築き上げてない。せやからあんたが一番お座敷では下や。先輩には逆らっちゃああかんよ?」 鈴蘭は厳重かつ綿密な注意及び命令を下して、私に強く言い聞かせた。 「分かった」 軽く返事を返し、私はお座敷へと向かった。 彼女の注意など、浮き足立った私には寝耳に水だった。 お座敷に入り、初めて客を取り、会話は盛り上がって、何もかも上手くいく。 「簡単や♪」 客は自然と付いて来た。 しかし、 鈴蘭に注意された通り、流れはそう上手く続かなかった。 →
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