87人が本棚に入れています
本棚に追加
「けどよ、マラソンなんてよく考えついたよなー」
「陸人くんは得意そうですよね。私はちょっと自信ないですけど…」
「大丈夫! いくら桜華がビリになってもうちらがいるからさ。 って夢庵っちも苦手かな…?」
ニコニコしながら楽しそうに話す飛鳥。 思わぬところで得意なことを発揮できるので嬉しくて仕方がないらしい。
「……魔法ありなら………飛鳥にも………勝てる」
そして魔法に絶対的な自信を持つ夢庵。
今回厳しいのは桜華だけかな?
「桜華。あんまり無理しないでも俺らならどんだけでもはい上がれるから心配するなよ?」
「豹牙くん…。頑張りますっ!」
そして順番も決め終わった。
1番 夢庵
2番 陸人
3番 桜華
4番 豹牙
5番 飛鳥
飛鳥より早くいけると言った夢庵を先頭に、走るのが苦手な桜華を真ん中におき、最後に飛鳥を走らせるというフォーメーション。
多分予選は楽々通過できるだろう。
そして1時間はすぐに経ちスタートの時間になった。
「お前ら集まれ!スタート前に言わなければいけねぇことがある。走るコースだが魔法を使えば男女の差がないことが実証された。
ってことで一人10キロのコースを一周だ。一応半分の地点にチェックポイントみたいなものを用意したからそこ通って帰ってこい!」
先生の言葉に桜華の顔が少し歪み黒いオーラが漂うのがわかる。
「なんで………ブツブツ」
まぁ4人でリードを取れれば大丈夫だろ。
だんだんとスタート地点に生徒が集まっていく。
夢庵は“頑張る”と言いスタート地点に向かった。
「夢庵っち頑張ってー!!」
「1位で俺に渡せよー!」
二人が大声で応援するが夢庵は聞こえてないのかうつむいてブツブツと何かつぶやいている。
「何してるんだ…?」
「……さぁ?」
最初のコメントを投稿しよう!