トーナメント

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《さぁ始まりました!1年の予選。実況はこのわたくし、Mr.Yこと安田(ヤンダ)がお送り致します》 スタートを待っているとスピーカーを通して元気な声が響き渡ってきた。 後で陸人に聞いたが、安田さんは2つ上の先輩らしい。 《全員スタート地点に並んだかぁ?今年もクレイジーなレースを見せてくれよぉ?》 実況からして毎年こんなレースをしているんだな…。 簡単にネタバレしてるし… 《先公の合図なんていらねぇ。今は俺が神だ!用意はいいか!?》 「「「「うおおぉぉぉお!」」」」 《ノリがいい奴らばかりで助かるぜ! じゃあ行くぞ? スリー! トゥー! ワン!》 一斉にスタート地点に並んでいる者達が張り詰めた表情に変わった。 《ゴーーー!!!!》 ズガーーーーン!! スタートの合図と共にスタート地点で強烈な光が輝き、他の選手や先生達は目を閉ざした。 数秒後目を開いた豹牙達が見たのはあまりの衝撃に倒れている生徒の中、夢庵が1人で立ってうっすらと笑みを浮かべている光景だった。 「……これで……5分間………動けないよね?」 「『バーニア』」 そう言葉を残し白色の初級魔法、身体能力を上げる魔法を唱え走っていった。 《可愛らしい外見とは裏腹にやることは強力!!! チーム飛鳥の東雲選手、光の上級魔法『シャイニングブラスト』を使い一気にリードを広げた!!!》 夢庵の秘策はただスタート前に詠唱を唱え始めておいてスタートと同時に発動。 たしかにこれはキツいな…
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