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次の駅で降りて徒歩2分、俺達は居酒屋に着いた。
「お、あれ青木と鈴村…………っておい!鈴村!」
前に歩いていた男女二人組が振り向いた。
青木誠と鈴村かえでだ。
「あ!山城君達久し振り!」
って………鈴村。
「お、鈴村…………その腹まさか………」
「うん!赤ちゃんだよ、誠君とのね」
誠君って……まさかまさか。
「え!?マジ?!お前らけ、け、け!結婚したのか?!」
「ああ、まあな」
少し顔が赤い誠が頷く。
「嘘だろ………誠に先こされるなんて……俺、どうしよ」
「亮は当たり前じゃない?」
「うっせ!黙れ雄介」
俺達の会話に鈴村が微笑んだ。
「ふふ……相変わらず仲良しだね」
「彼女ができない奏太と雄介の相談に乗ってやってんだよ、俺は」
「見苦しいよ亮、さ、早く中入ろうか、鈴村の体冷やしちゃいけねーだろ」
そう言って俺は居酒屋のドアを開けた。
「亘君も相変わらず優しいね、ありがとう」
鈴村の笑顔に少しテンション上がるが、誠がいるから無表情で耐えぬいた。
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