行き止まり

🌸２１🌸

「だってさ。紫穂、いい彼氏だね。」

「…先輩。」

凍ってた空気が動き出す。

「キミ、名前なんて言うの？」

「森岡啓悟…。」

「同じ名前か。紫穂のこと、頼むよ。」

「頼まれなくても幸せにするし。」

「先輩、ごめんなさい。いつもはこんな態度とらないのに。」

「いや、いいよ。それだけ紫穂のこと、好きなんだよな。安心した。」
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