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私も後に続いて、お社を出るとそこは、夏の暑い日射しがあったハズなのに、日は傾き空は茜色に染まっていた。
「え?あたしあれから何時間寝てたの?…って、にゃんこ!」
夕暮れの空に一瞬目的を忘れかけたが、再び私は猫を追うために走り出した。
「にゃんこー!どこー?
ねーこーさーまー!私の……ん?」
「にゃあん」
「ふふっ、お前まだここにいたの?私と共に………ん?そのくわえてるのは?」
何処からか聞こえる猫なで声と、低くも高くもないアルトな笑い声が聞こえ、声の方へ走って言った。
「あ!それ!!あたしのです!」
すると、そこには猫を撫でていた人が、くわえている脇差しを取り、まじまじと見ている。
私は、走り寄り受け取ろうとする。
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