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「急に黙り込むなんて、どうかしました?」
「ああ、いえ。気にしないで下さい。
それより、屯所に行くんですよね?
早く行きましょ?」
彼は、脇差しを袖に入れながら、私を見た。
怪しまれてはいけないと、咄嗟に笑顔を浮かべて彼を見つめ返す。
「ふっ、ふふふっ!
あなた、屯所がどんな場所か知ってるんですか?」
「知ってますよ!新撰組屯所でしょ?」
「え?」
「え?………あたし変な事言いました?」
明らかに不安の色を見せる彼に、私も間違ったかと彼の返事を待つ。
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