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そして、高校入学と同時くらいに祖母が倒れた。
最初は風邪をこじらせただけだと、知らされていたのに、一ヶ月も経たない内に肺炎になり、死去したと知らされた時は、涙すら流れなかった。
驚き過ぎたとか、確かにそうだったのかもしれない。
でも、今までの思い出が頭の中に浮かんできて、現実に目を向けれなかった、ただそれだけだ。
私は、祖母の通夜や葬式辺りの記憶が朧気で
脇差しも通夜の翌日に握りしめていたので、母に聞いて知ったくらいだ。
祖母の死を受け入れられてきたのも、実はここ数ヶ月の話で、3日前から夏休みに入った私は、高校最後の夏を京都で過ごす為に一人、東京から帰省した。
両親たちは、最後まで一人での帰省に反対したが、仕事の都合上離れるわけにはいかなかったので、やむを得ずの承諾をしてくれた。
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