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あれから…
ことあるごとに鳴海くんはわたしの名前を呼んでくる。
わたしが廊下を歩いていると…
『お~い♪愛夢ちゃ~ん♪』とわざわざ教室から顔を出して呼ぶ。
どこを歩いていても…わたしを見かけたらすぐ名前を読んでくるのだ。
さすがにわたしも嫌になってきた…
だから、
「あのさ…鳴海くん。」
『なに♪』
あえてわたしがくらい感じで話してるのに…
この人は明るい。空気を読め!!
「いいかげん、ことあるごとにわたしの名前を呼ばないで…」
あ、ちょっと言い方がまずかったかな…
でも、これぐらい言わないと止めてくれない。
さすがの鳴海くんも落ち込むかと思ったら
『なんで?』
「へ?」
いきなり理由を聞かれた。鳴海くんはキョトンとしている。心底この人は…
『なんで?なんでなんで??』
「う…えーと…」
さすがに焦る。
『僕、愛夢ちゃんのこと好きなのに…』
「え…?」
今さっきこの人なんて言った?
恥ずかしい事をスラッと言ったぞ。
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