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男は前方に堂々とそびえる、まさに人類の遺産っとでも言いたくなるほど巨大な建造物を前に、思わず呟く
「おいおい、こんなに大きくする必要あんのかよ、移動するのがめんどそうだ」
その呟きに男の隣にいた女が返答する
「仕方ないよ。ここはこの国の・・・・・、いいえ、この東京エリア全体の存続がこの場所に託されているのだから」
「変異種どものせいか・・・・・」
男はそう呟きながら、最近遭遇したばかりのゴリラを原型とした変異種を思い出す
鋭い剛毛。異常な腕力。4本の腕。巨大な体躯。獰猛な性格
そんなゴリラもこの異常な世界で異常進化を遂げた生物たちの1つである
進化を続ける生物たち
異常進化した変異種と呼ばれる生物が地上を支配した世界
変異種から人類は逃げ、200mの高い壁で周囲を囲み、つかの間の安全を手に入れた世界
男はこんな狂った世界の中で笑う
他人と少し考えが違う男はこの状況を喜んだ
-ああ、なんて楽しい世界なんだろう
・・・・・・・・・・・・・・っと
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