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男は狂った世界の住人ではなかった
普通の世界
人類が地上を支配し、人が人を差別し、従えている。そんな普通の世界
その中で男は自分の生きる意味を見つけられないでいた
男はこう考えていた
-人間の人生は9割の苦痛と1割の幸福でできている
-なぜなら、苦痛はいくら味わっても慣れないのに、幸福は慣れてしまうからだ
-幸福が続いても、人はさらなる幸福を求める
-そして苦痛が訪れる
-だから、『人間の人生は9割の苦痛と1割の幸福でできている』っと俺はそう考える
-だったら、生きている必要なんかないじゃないか?
-たったら、死んだほうがマシじゃないか?
そんな男の思考とは裏腹に、体は無情にも死ぬことを拒否した
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